IMG_4350
家づくりの間取りを考えるなかで、階段をどんな階段にしようかと考える方は少ないのではないのでしょうか。

設計においてどんな階段にしようか考えると
•どの位置にするか
•階段室型かオープンにするか
•廻り階段か直階段か
•手すり壁か手すりか
•踏面はいくつにするか(足で踏む面の奥行き)
•蹴上げをいくつにするか(一段の高さ)
など考える事が沢山あります。

ここでは、心地よく上り下り出来る蹴上げの高さについてお話ししたいと思います。

多くの住宅では、大体階段の段数が13~14段で、
階高(1階床から2階床までの高さ)が2900㎜くらいが多いようです。
(天井高さ2400㎜+天井懐500=2900)

階高を段数で割ると1段の高さが出てきます。
2900÷14=207㎜となります。(因みに、13段だと223㎜)

年齢が若いうちは、この高さでもそれほど大変ではありませんが、
年を取って来ると結構しんどい高さになります。

写真の階段の1段の高さは、192㎜です。
その差15㎜です。
踏面の奥行にもよりますが、軽やかに上り下りできます。
若い方にも、お年寄りにも優しい階段になります。

では、何故そこまで1段の高さを低く抑えられるのか?
それは、天井の懐を無くしているからです。
写真を見ていただければわかると思いますが、
2階の床と1階の天井が厚さ30㎜の板一枚になっています。

メリット、デメリットはありますが、
階段を開放して、一段の高さを低く抑えると
すべての方に優しく、とても心地良い階段になります。

(小さなお子様がいる場合は、写真のような手すりは付けない方がようでしょう)