2022-08-02 18.13
住宅で使用する断熱材は、メーカーさんによっても、工務店さん等によっても異なります。
また、施主さんによっても違う場合もあります。
が、多くの施工業者さんはグラスウールを使用しています。理由はコストが安く断熱性が高いからです。

このブログでは、別の角度から見ていきたいと思います。
タイトル【ココロとカラダがよろこぶ心地いい木の家づくり】ですので、「自然素材」、「エコ」(環境)、「健康」、「省エネ」(断熱材をつくるエネルギーが少ない)で考えてみたいと思います。

まず、
断熱材ってよく聞くけど、どんな種類があると思いますか?

大きく分けると(順不同)2種類。自然・天然素材系と石油化学系です。

◆自然・天然素材系は
・グラスウール(ガラス)
・ロックウール(鉱物)
・インシュレーションファイバー(木の繊維)
・羊毛ウール(羊の毛)
・セルロースファイバー(新聞紙、古紙)

◆石油化学系
・ポリスチレンフォーム(石油化学製品)
・ウレタンフォーム(石油化学製品)
・フェノールフォーム(石油化学製品)

先ず、ここでは自然素材ですので石油化学系は消えていきます。

では次に、自然・天然素材系を見ていきます。
まずは、

①グラスウールは、硝子繊維協会さんが製造工程を詳しくHPに載せています。
グラスウール(短繊維)の製造工程

リサイクルガラスを使用しています。「エコ」ですね。さらに見ていくと、かなりの高温で溶融していきます。「省エネ」ではなさそうですね。さらに高温の熱風で乾燥とあります。ここも「省エネ」ではなさそうです。製造工程では、かなりのエネルギーが必要と思われます。気になるのは、ガラス繊維なので、施工時にチクチクして痒みが伴うこと。湿気や水に弱いこと。

②ロックウールは、JFEロックファイバー株式会社さんのHPがわかりやすいですね。
ロックウール製造工程

製鉄所の副産物である高炉スラグを使用しています。副産物ですので「エコ」ですね。さらに見ていくと、電気炉に入れて高温で溶かしていきます。「省エネ」ではなさそうですね。硬化炉で焼き固めています。ここも「省エネ」ではなさそうです。製造工程では、かなりのエネルギーが必要と思われます。

③インシュレーションファイバー(木の繊維)は、ウッドファイバー株式会社さんがわかりやすいでね。
ウッドファイバー 製造工程

北海道産針葉樹のチップを使用しています。「エコ」ですね。樹皮は、燃料としてボイラーに使用。化石燃料を使わず「エコ」ですね。成形するのに熱源が必要なのか書いていませんね。おそらく、成形には熱源が多少必要なのではないかと思います。製造工程は、それほどエネルギーは使われてなさそうですね。

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④羊毛ウールは、ITNジャパン株式会社さんがわかりやすく書かれています。
羊毛ウールの製造工程

ニュージーランド産の羊の毛を使用しています。「エコ」ですね。成形後に熱溶着です。炉ほど高温ではないですが、熱源が少し必要です。「まあまあエコ」ですね。製造工程は、それほどエネルギーは使われてなさそうですね。ニュージーランドからの輸送に、エネルギーがかかります。ただ専用輸送ではなく、バラ積み(様々な輸送の中の一部)でしょうからそこまでではないと思われます。

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⑤セルロースファイバーは、日本セルローズファイバー工業会さんのHPよりリンク。
セルローズファイバー製造工程

回収された新聞、古紙を使用しています。「エコ」ですね。薬剤投入するそうです。どんな薬剤なのでしょうか。「健康」的に微妙ですね。製造時エネルギーはそれほどかからなそうです。
気になるのは、新聞や古紙の「インク」です。化学物質過敏症の方は、インクにも反応してしまいます。どちらかと言うと、私も苦手です。「健康」ではなさそうですね。
もう一つ気になるのが、施工方法が壁の中に吹き込むことです。成形してないので、解体時に飛散するため難があります。丁寧に解体すれば再利用可能とは書いてありましたが、解体業者さんはそこまでしないのではないでしょうか。


と、ここまでみてくると、
ウッドファイバーと羊毛ウールが選択肢に上がってきます。
コストを考えると、
ウッドファイバー(高い) > 羊毛ウール(安い) 

断熱性能を考えると、
ウッドファイバー(高い) > 羊毛ウール(低い)


では、ここに高性能グラスウールを入れるとこうなります。
コスト :ウッドファイバー(高い) > 羊毛ウール(中間) >グラスウール(安い)

断熱性能:グラスウール(高い) > ウッドファイバー(中間) > 羊毛ウール(低い)


私は、断熱性能が少し劣るのですが、「自然素材」、「エコ」(環境)、「健康」、「省エネ」(断熱材をつくるエネルギーが少ない)の観点から羊毛ウールを採用しております。

施工に技術が必要を書いてある記事が結構ありますが、実際メーカーの技術担当の方に来て指導してもらいましたが、それ程高い技術は必要ないと思います。

様々なご意見があると思いますが、使用される方の基準、判断で選択されると良いかと思います。

次回は、羊毛断熱材についてもうちょっと深く入ってみようと思います。