家を建てる時、建築確認という申請を必ずしなければなりません。
申請後、法規(建築基準法)上問題なければ「家を建ててもいいですよ」という確認済証という書類がもらえます。

基本的に、法規(建築基準法)上問題なければどんな家でも建てられます。
しかし、どんな家でも建ててもいいと言っても自分勝手な家を建ててしまうと

後々、近所の方とトラブルの原因になることもあります。

もしかしたら表面上はにこやかに話していても、

内面は穏やかではないかもしれません。


では、どんなことに注意を払うとよいのか?

その一つとして、

私が設計上でいつも心がけているのは近隣への配慮です。

それは、
片流れ屋根にしない

ということです。

最近、流行でこのような屋根を「カッコイイ」と思われる方が多いようで、良く見かけるようになってきました。

だけど、気を付けていただきたいと思います。

なぜかというと、
片流れ屋根は、切妻屋根より屋根の高さが高くなってしまうからです。

屋根が高くなってしまうと、
①近隣に長い影を落としてしまう。
②近隣に圧迫感を与えてしまう。

からです。

下の写真を見てもらえれば分かると思いますが、もし裏の家が自分の家だったらどうでしょう。
イヤな気分になりませんか?

片流れ屋根


「片流れ屋根はやめた方がいいですよ」
こんなことを言うハウスメーカーや工務店などほとんどいません。
このことに気づいていない、無関心な建築士もいます。

なので、施主が気づけないのも無理はありません。

でも、その場所で一生涯暮らしていくのですから、
近隣の方とトラブルなく、心地よく暮らすためには配慮した方が良い思いませんか?


周りに家がなければあまり気にする必要はありませんが、
住宅街での家づくりにおいて、近隣環境への配慮は法規には載っていない設計上大切な事項なのです。

近隣や周辺環境へ配慮して、心地良い暮らしを実現しましょう。